がん免疫研究

Immuno-oncology cellular assays

 

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がん免疫療法の分野では、免疫システムを利用してがん治療を施す様々な研究に力が注がれています。免疫細胞によるがん細胞の殺傷(キリング)は有望な治療法の1つとされており、ナチュラルキラー (NK) 細胞、細胞傷害性T細胞、B細胞(Bリンパ球)など、様々な適応(獲得)及び自然免疫システムを有する細胞が使用されています。特に、キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞療法は注目を集め、研究が盛んに行われています。

Axion BioSystemsのMaestroシリーズは、インピーダンスの変化検出により、細胞の生死を経時的にラベルフリーで測定します。長期間に渡る継続的な測定は、免疫細胞によるがん細胞への攻撃を終始記録し、重要なイベントを見逃しません。また、エンドポイントアッセイのような、アッセイの繰り返しも不要です。

アッセイ事例

 

エフェクター細胞によるがん細胞傷害を継続的に観察

 

膠芽腫(グリオブラストーマ)細胞は転移の早い脳腫瘍の1つで、有効な治療薬も開発されていません。免疫システムを有するエフェクターT細胞は、その特異性、また生来の免疫システムを用いることから、有望な治療法の1つとされています。Maestroシリーズによるインピーダンスアッセイでは、がん細胞の増殖から免疫細胞による傷害を、時間の経過と共にリアルタイムで測定・観察します。

Cells grown to confluence on a microelectrode array

 

Continuous monitoring of impedance over 24 hours.  The addition of activated T-cells reduced the impedance measurement
The kill curve for different densities of activated T-cells
The kill time (50%) at different doses of activated T-cells.

(A) U87膠芽腫細胞を、3種の異なる密度(n=12)でCytoView-Zプレートに播種し、Maestro Zでインピーダンスの変化を連続して測定した。24時間後、活性化されたヒトT細胞を10:1の割合で添加(各密度毎にn=4ウェル)した。T細胞添加のウェルでは、インピーダンスが減少し、T細胞によるU87細胞への傷害が示唆された。一方、T細胞非添加のウェルでは、インピーダンスが連続して上昇した(水色:U87 25k)。(B) T細胞(100k, 250k, 500kの3密度)によるCytolysisを示す。(C) T細胞添加密度毎のKill Time 50% (50% Cytolysis到達までの時間)を示す。高濃度添加時ほど、速いスピードで到達した。

 

 

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アッセイ手順

Immuno-oncology assay protocol steps

Maestroによる、インピーダンスアッセイはとても簡単です。ターゲット細胞をマルチウェルフォーマットのCytoView-Zプレート上に播種し、プレートをMaestroシステムに装着します (Day 0) 。ターゲット細胞のプレートへの接着・増殖に伴い、インピーダンスが上昇します。

1-2日後、エフェクター細胞(CAR-T細胞など)をCytoView-Zプレートに添加し、ターゲット細胞の反応を数日間に渡り記録します。アッセイの全行程はラベルフリーで行い、専用ソフトウエアでリアルタイムに表示・解析が可能です。

 

 

関連製品

 

Maestro Zシリーズはハイスループット・フォーマットのインピーダンス測定装置です。専用プレート底面に埋め込まれた平面電極上に細胞を播種し、電極への接着・非接着により細胞の増殖・傷害率を測定します。ラベルフリー下での経時的観察は免疫細胞によるがん細胞への傷害、細胞遊走・浸潤観察などに最適です。

 

Maestro ZHT システム
384ウェル、96ウェル プレート対応

 

Maestro ZHT high throughput impedance system
Maestro Z システム
96ウェル プレート対応

 

Maestro Z high throughput impedance system

 

CytoView Z プレート
384ウェル、96ウェル プレート

 

Cytoview Z 96-well cell assay plate

 

カタログ・ダウンロード

 

特徴

 

Maestro Z user

 

Maestroシリーズによる免疫細胞キリングアッセイの特徴

  • 経時的観察 : ターゲット細胞の増殖からエフェクター細胞によるキリングの全過程をリアルタイムで測定します。専用アプリで、実験室の外からでもライブデータの確認が可能です。

  • ラベルフリー  : 平面電極によるインピーダンス測定は、染色・試薬などを必要としません。ラベルフリー測定で数日間に渡る測定・観察が可能です。

  • 温度CO2濃度コントローラ内蔵  : Maestroには温度・CO2濃度コントローラが内蔵されています。インキュベータ等の周辺装置は不要。安定した環境下で数日間に渡る連続測定が可能です。

  • 細胞可視  : CytoView-Z 96ウェルプレート底面中央部は透明になっています。必要に応じて、細胞の観察が可能です。 

  • 培養から測定まで同一プレート使用 : アッセイの全行程を同一プレートで行います。他のハイスループット・プラットフォーム(例:フローサイトメータ)のように容器の入れ替えなどは不要。細胞への負担を最小限に抑えることができます。

  • スマートフォン・アプリ : 専用のスマートフォン・アプリに対応しています。数日間に渡る免疫細胞のキリングの様子を、実験室の外からでも、リアルタイムに観察して頂けます。 

  • 簡単 : セミ・オートメーションシステムです。ハードウエアの操作はボタン1つ。専用のソフトは、インピーダンスの変化をリアルタイムで表示します。解析結果のエクスポートも容易です。

 

リソース

 

 

Targeting glioblastoma coffee break webinar

Coffee Break Webinar

Targeting glioblastoma: assessing the potency of T cells to kill cancer

Author: Dr. Lohitash Karumbaiah and Megan Logun

Unboxing Maestro Z system

Video

Unboxing the Maestro Z

Author: Axion BioSystems

 

More Resources

 

テクノロジー

 

Impedance

Impedance

 

 

本製品及び掲載のデータは全て研究用途であり医療目的とするものではありません。