抗ウィルス薬研究

Anti-viral Drugs - virus in orange
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抗ウィルス薬の開発は、ウィルス研究の重要な焦点の1つです。しかしながら、体内の機能に悪影響を及ぼさず、ウィルスのみを抑制する抗ウィルス薬の開発は、容易ではありません。一方で、ウィルスは急速に変異し、それに伴い新たな抗ウィルスのターゲットが生まれ、従来の薬剤の抗力が低下します。近年の SARS-CoV-2 (COVID-19)、エボラ、ジカ、インフルエンザなどのウィルス感染症の流行により、広範囲のウィルス感染に有効な抗ウィルス薬の開発に力が注がれています。

Axion BioSystems の Maestro システムは、インピーダンスの変化により、細胞の状態をリアルタイムで分析します。ウィルス感染による細胞変性効果 (CPEs)を、ラベルフリーで観察することが可能です。細胞の状態を経時的にトラッキングすることにより、抗ウィルス薬開発に有用な多くの情報を得ることができます。

 

抗 SARS-CoV-2 (COVIS-19) 薬スクリーニング

COVID-19は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2、SARS-CoV-2 による感染症です。初期の症状は比較的軽度である場合もありますが、ウィルスが健康な肺組織に損傷を与えて破壊するため、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に発展することもあります。Maestro システムでは、ウイルスによる細胞変性効果(CPE)を簡単に検出することが可能です。

Anti-viral drug resulted in increased cell death of infected cells.
Anti-viral drug resulted in increased cell death of infected cells.
Anti-viral drug resulted in increased cell death of infected cells.
Anti-viral drug resulted in increased cell death of infected cells.
At their highest concentrations the drug was toxic to the cells.

CytoView Z プレート上にVero E6 細胞を播種し、Maestro Zにてインピーダンスを測定した。播種から24時間後、SARS-CoV-2ウィルスと抗ウィルス化合物 (Drug 1, 2, 3, 4)を異なる濃度で添加し、継続してインピーダンスを測定した。いずれの薬剤においても、濃度依存的な細胞生存率(高濃度下においてインピーダンスが高い) が得られた。Drug3、4においては最高濃度で著しいインピーダンスの減少が得られ、強い細胞毒性が示唆された。最右表は、コントロールのインピーダンス値を表す。ウィルスのみ添加のVero E6細胞 (Infected controls) は低いインピーダンス (細胞死) を示し、ウィルス非添加の細胞 (Uninfected controls) は高いインピーダンス(細胞生存)を示した。

 

レムデシビルによる SARS-CoV-2 (COVID-19) 細胞死抑制効果の検証

After 24 hours Remdesivir prevent cell death from SARS-CoV-2
Anti-viral drug treatment with remdesivir treatment for COVID-19

(左図)CytoView Zプレート上に Vero E6 細胞を播種しインピーダンスを測定した。24時間後、SARS-CoV-2と6濃度 (0.006, 0.038, 0.23, 1.38, 8.3, 50 μM) のレムデシビルを添加し、継続してインピーダンスを測定した。グラフはレムデシビル投与後からのインピーダンスの変化を示す。1.38 μM 以上の濃度で細胞死の抑制が得られた。
(右図) レムデシビル投与から48時間後のインピーダンスを示す。8.3 μM 及び50 μM 添加のVero E6細胞 (濃緑色) は非感染 (水色) と同等の細胞生存率を示した。一方、低濃度投与では顕著な変化が得られなかった。(データ提供: Drs Alex Jureka、Chris Basler, Georgia State University)

Anti-viral drug resulted in increased cell death of infected cells.

Maestroによる、インピーダンスアッセイはとても簡単です。事前コーティングされた CytoView-Z プレート上に細胞を播種します (Hour 0)。Maestroシステムにプレートを搭載すると同時に、温度・CO₂ 濃度制御とインピーダンス測定が開始されます。細胞の増殖・電極への接着に伴いインピーダンスが上昇します (Hour 24-72)。

細胞がプレート上でコンフルな状態になったら、ウィルス、抗ウィルス薬を添加し、ウィルスによる細胞変性効果 (CPE) と、その抑制をトラッキングします

細胞の変化はラベルフリーで測定され、リアルタイムにソフトウエア上に表示されます。測定終了後は付属のソフトで解析します。

 

 

Maestro Z user

 

Maestro Z/ ZHT, Pro/Edgeによる抗ウィルス薬評価:特徴

  • 経時的観察 – 細胞の変化をリアルタイムで連続して測定します。ウィルスによる細胞変性効果 (CPEs) をリアルタイムでトラッキングすることが可能です。

  • ラベルフリー – 平面電極にてインピーダンスを測定し、染色・試薬なども不要です。ラベルフリー測定で数日間に渡る測定・観察が可能です。

  • インキュベータ不要 – Maestroには温度・CO2濃度コントローラが内蔵されています。インキュベータ等の周辺装置は不要。安定した環境下で数日間に渡る連続測定が可能です。

  • 細胞可視 – CytoView-Z 96 well プレート底面中央部は透明になっています。必要に応じて、細胞の観察が可能です。 

  • 培養から測定まで同一プレート使用 – アッセイの全行程を同一プレートで行います。他のハイスループット・プラットフォーム(例:フローサイトメータ)のような容器の入れ替えなどは不要。細胞への負担を最小限に抑えることができます。

  • スマートフォン・アプリ – 専用のスマートフォンアプリに対応しています。数日間に渡る細胞変性効果 (CPEs) の様子を、実験室の外からでも、リアルタイムに観察して頂けます。

  • 簡単 – セミ・オートメーションシステムです。ハードウエアの操作はボタン1つ。専用のソフトは、インピーダンスの変化をリアルタイムで表示します。解析結果のエクスポートも容易です。

Impedance Technology

Impedance

What is impedance-based cellular analysis?

Impedance-based cell analysis is a label-free, real-time technology that monitors live cells by measuring how electrical signals change across microelectrodes embedded in the culture surface. As cells attach, spread, and respond to treatments, the Axion BioSystems' Maestro Z impedance platform provides dynamic, continuous cellular profiles — capturing both baseline behavior and drug- or immune-driven effects.

Why does real-time, label-free monitoring matter?

Traditional assays often rely on dyes, labels, or destructive endpoint measurements, which can interrupt normal biology and miss transient responses. Impedance monitoring solves this by delivering continuous, noninvasive functional readouts — enabling researchers to observe biological change as it happens, particularly in drug discovery, toxicology, and disease modeling.